胎児ドック(胎児超音波検査)
当医院では下記の日時に、お腹の赤ちゃん(胎児)が元気がどうか知るための胎児ドック(胎児超音波検査)を行っています。
第1・第3・第5金曜日 午後2時~6時 完全予約制
料金:当院に通院中の方「21,000円」、他院に通院中の方「26,000円」
超音波検査でわかること
赤ちゃんの数、成長の具合(推定体重)や働き、赤ちゃんのへその緒の血液の流れの検査、赤ちゃんの心臓の働きの検査などを行い、赤ちゃんが元気かどうかを観察します。
超音波検査の結果について
赤ちゃんの超音波検査の結果は基本的にご両親の情報と考えられます。その情報には性別から赤ちゃんの奇形を疑う情報、染色体異常を疑う情報まで様々なものが含まれます。そのため、当然ご両親にはその情報を知る権利があると同時に、反対にその情報を知らせて欲しくない、つまり知りたくない権利もあります。
基本的には、赤ちゃんのすべての情報をお伝えすることにしています。超音波検査の結果をどれくらい知りたい方にとってはそのご意思に沿って対応させていただきます。
胎児ドックでは赤ちゃんの超音波検査はすべて動画として記録します。また、医学の発展のために学会発表や論文として使わせていただくこともあります。もし、学会、論文発表について自分の検査情報を使用してほしくない場合にはお伝え下さい。
胎児超音波検査の違いについて
妊婦さんに行う胎児超音波検査には、
1. 妊婦健診時の超音波検査
2. 胎児ドック(スクリーニング検査)
3. 精密超音波検査
の大きく分けて3種類があります。
1. 妊婦健診時の超音波検査
妊婦健診で行う通常の超音波検査です。5分~10分程度で行います。妊娠初期では、赤ちゃんの身長、頭の大きさなどで予定日を正確に決定します。妊娠中期から後期では、赤ちゃんに大きな異常の有無、正常発育の有無、胎盤の位置の異常の有無、赤ちゃんの心拍や胎位(頭が下なのか、逆子なのか)の確認を行います。
2. 胎児ドック(胎児超音波スクリーニング)
妊婦健診時の超音波検査よりも、さらに詳細に全身をくまなく観察し、子宮内の赤ちゃん、胎盤、臍帯、羊水などが正常であることを確認する検査です。特に心臓については見逃されやすい先天性心疾患を中心に詳細に観察を行います。赤ちゃんの位置や姿勢の影響で1回の検査ですべて観察できないことや、妊娠後半で異常が起こってくるような病気もありますので、妊娠20週台(22週~25週)と30週前後(28週~32週)の2回に分けて行うことをお勧めしています。正確な所見が得られない場合や異常を疑う所見がある場合は早めに再検査を行い、必要に応じて下記の精密超音波検査を行う場合もあります。
3. 精密超音波検査
赤ちゃんに何らかの異常が疑われる、もしくは異常が認められ、それを正確に評価する目的で行われる検査です。赤ちゃんの形態・機能異常、成長の障害、羊水量の異常などが認められた場合などに行います。さらに詳細に評価するために、超音波検査に加えて採血検査、羊水検査、胎児MRI検査やCT検査などを行う目的で総合病院に紹介する場合もあります。
超音波検査の限界について
お腹の中の赤ちゃんを観察する超音波検査ですが赤ちゃんのことが100%分かるわけではありません。もちろん分からないこともあります。
1. 染色体・遺伝子異常
染色体異常とは染色体の数やその構造の異常をいいます。例えば21番染色体が一つ多い場合、赤ちゃんはダウン症ということになりますが、超音波検査でそれを確定診断することはできません。遺伝子異常とは染色体を構成している遺伝子情報であるDNAの配列の異常です。血友病や筋ジストロフィーなどの病気が遺伝子異常の結果起こってくることが分かっていますが超音波検査ではこのような赤ちゃんの病気は検査できません。
2. 成熟・発達の予想
超音波検査している時点での成熟・発達は分かりますが、その後の成長や生まれてきたからの経過を正確に予想することは難しいです。
3. 検査が困難な場合・小さな所見
赤ちゃんが小さいこと、向き、羊水の量などによっては正確な検査を行うことが出来ない場合があります。またごく小さな異常は超音波診断ができない場合があります。